近視や乱視の方でメガネやコンタクトを使用されている方は多いと思います。特にコンタクトは一昔前であればハードレンズが主流でしたが、現在ではソフトレンズが大部分を占めています。ソフトレンズ自体も進化を遂げており、とりわけ素材についての散歩には目を見張るものがあります。
従来のソフトレンズに使用されていた素材は「HEMA」と呼ばれるもので、水分を含ませると柔らかくなる性質を持っており、ハードレンズに比べて装着感が良くなるために重宝されてきました。水分を多く含ませることで装着感が良くなるとともに、酸素透過生も高まるため、いかに多く水分を含ませるかという点の研究が進められてきた事実があります。しかしながら、水分を多く含ませてしまうことで水分が蒸発しやすく、目が乾いてしまうというデメリットが起きてきました。
そこで白羽の矢が立ったのがシリコーンハイドロゲルです。従来の素材に比べて低い水分しか含んでいないにも関わらず、酸素透過生が高いために目への負担が軽減されることに加え、乾燥も防ぐことが可能となりました。従来の素材に比べて水分が少ないために硬さが増すためさらなる研究が続けられていますが、次世代のコンタクトレンズ素材として注目されています。